歯の神経治療の費用はいくら?保険診療と自費診療の違いは?

虫歯が神経にまで達すると、何もしていなくても歯がズキズキと痛みます。

そうなると、歯の神経治療(根管治療)が必要です。

「歯の神経治療の成功率は??」
「歯の神経治療にはいくらかかる?」
「歯の神経治療の保険診療と自費診療の違いは?」

この記事では、歯の神経治療にお悩みの人に向けて、神経治療の成功率や通院回数、治療費の目安のほか、保険診療と自費診療の違いについて解説します。

歯の神経治療(根管治療)とは?成功率はどのくらい?

診療台で笑顔の患者
熱い飲食物がしみたり、何もしていなくても歯がズキズキと痛んだりする状態であれば、虫歯が神経にまで達している可能性があります。

そうなれば、歯の神経治療が必要です。

歯の神経治療(根管治療)とはどのようなもので、どれくらいの成功率なのでしょうか。

根管治療とは?治療の流れ

歯の神経治療とは、深い虫歯や歯のひび割れなどにより歯の神経に細菌が入り込んで炎症を起こしたときに行う歯科治療です。

傷んだ神経を除去し、歯の神経や血管が入っていた管(根管)の中を消毒して無菌状態にし、薬剤を詰めます。

歯の神経治療をした後は、治療した歯にかぶせ物(クラウン)を被せます。

細菌が歯の神経まで入り込むと、何もしていなくても歯がズキズキ・ジンジンと痛み、熱い飲食物もひどくしみるなどの症状がでます。

炎症の程度によっては、顔が腫れることもあります。

歯の神経まで達した虫歯は、自然治癒することはありません。

虫歯が神経にまで達した歯を放置すれば、やがて虫歯は歯根まで達し、多くの場合、歯を失うことになります。

歯の神経治療の流れは以下の通りです。

  • 虫歯の除去
  • 歯の神経を抜く
  • 薬液を使った根管の洗浄、消毒
  • 根管充填(根管が無菌状態になったら)

歯の神経治療は保険診療の対象となるため、全国のどの歯科医でも治療を受けられます。

しかし、極めて難しい治療であるため、成功するかどうかは歯科医の技量と治療方法や設備にかかっているといえるでしょう。

保険診療の根管治療の成功率は30%から50%

東京医科歯科大学の調査によれば、国内における保険診療の歯の神経治療(根管治療)は50%から70%が失敗していて、その後抜歯に至っています。

つまり、成功率は30%から50%ということになります。

一方で、世界標準的な学会による歯の神経治療のデータでは、成功率は70%から90%です。

基本的に自費診療となる海外と日本とでは、成功率に大きな差があります。

日本でも自費診療で世界水準の歯の神経治療を行っている専門医はあり、成功率は80%から90%になるとされています。

成功率の高い治療を受けたい人は、専門医のホームページや問い合わせなどで受けられる治療内容を確認しましょう。

歯の神経治療の通院回数と治療料金の目安

歯医者の器具
歯の神経治療をする場合、どのくらいの通院回数が必要で、いくら治療費がかかるのでしょうか。

保険診療の場合と自費診療の場合、それぞれの目安について紹介します。

保険診療の場合

保険診療の場合、医療費の自己負担額は最大でも3割です。

費用は抑えられますが、治療内容を選べないことが多く、患部を治す最低限の治療となります。

保険診療の場合、通院回数と治療費の相場はどのくらいなのでしょうか。

1回の治療は約30分・通院回数は5回程度

保険診療で歯の神経治療をする場合、1回あたりの診療は15分から30分程度。

3回から5回程度の通院が必要です(1回の治療で進められる工程が決まっているため)。

また、通院回数は根管の形状や症状によって変わります。

治療の間隔が長くなると根管の再感染を起こしやすくなるので、週に1度の頻度で通院しましょう。

治療期間は、1ヶ月から1.5ヶ月程度になります。

保険診療の神経治療の相場

保険診療にしろ自費診療にしろ、歯の神経治療は根管の数で治療費が決まります。

つまり、根管が1本の前歯よりも、根管が2本から3本ある奥歯の方が治療費は高いです。

自己負担が3割の場合、4,000円から8,000円程度が治療費の目安となります。

自費診療の場合

自費診療は、治療費が高額になるものの、再発リスクが少なく歯を残す可能性を高められます。

自費診療の場合、通院回数と治療費の相場はどのくらいなのでしょうか。

1回の治療は約90分・通院回数は1回から3回程度

歯科医の方針にもよりますが、自費診療で歯の神経治療をする場合、1回あたりの診療は60分から90分程で、1回から3回程度の通院が必要です。

自費診療では1回の治療で進められる工程に制限がないため、1回の治療時間を長くして通院回数を減らし、通院や治療費の負担を減らすことが可能です。

自費診療は保険診療に対して柔軟な対応がしやすいため、治療計画に希望がある場合は歯科医に相談してみましょう。

自費診療の神経治療の相場

自費診療では、CT撮影による詳細な診断や、専用の治療器具・薬剤の使用など、費用をかければかけるほど、保険診療にない高度な治療を受けることができます。

治療費は、根管が1本の前歯なら7万円から9万円程度、根管が複数ある奥歯なら10万円から15万円程度かかります。

かぶせものの材料をセラミックやジルコニアなどにすれば、さらに治療費が高額になります。

自費診療は保険診療と違い、歯科医によって可能な治療内容や治療費が異なるため、費用・技術力・設備などを総合的に見て治療先を選びましょう。

成功率の高さ・再発リスクの低さでは自費診療がよい

保険診療による歯の神経治療の成功率は30%から50%しかありません。

成功率よりも失敗率が高く、多くの場合、再治療が必要になります。

再発して、最悪の場合歯を失うことになれば、インプラントや入れ歯などの費用がかかり、治療も大がかりになります。

費用はかかるものの、長い目で見れば、歯の神経治療に精通した専門歯科医院で自費診療で治療を受ける方がおすすめです。

歯の神経治療の治療費を抑えるには?

貯金箱にお金をいれる
歯の神経治療は極めて難しい治療のため、治療費の安さだけで歯科医院を選ばない方がよいでしょう。

歯の神経治療の治療費を抑えるには、以下の点が重要です。

  • 歯に異常を感じたら早期受診・早期治療する
  • 通院回数の少ない歯科医院を選ぶ
  • 医療費控除を活用する

それぞれについて解説します。

歯に異常を感じたら早期受診・早期治療を

ごく初期の虫歯以外の虫歯は、自然に治るものではありません。

虫歯の症状が進行すればするほど、治療費は高く、治療期間は長くなります。

早期に治療を受けることで、削る歯を減らし、自然の歯を残せる可能性が高まります。

虫歯はできるだけ早く治療しましょう。

通院回数の少ない歯科医院を選ぶ

通院回数・治療期間が長くなるのに比例して、治療費は高くなります。

保険診療は1回の治療で進められる工程が決まっているため、通院回数を減らすことは難しいでしょう。

しかし、自費診療なら1回の治療時間を長くして通院回数を減らし、通院や治療費の負担を減らせる可能性があります。

自費診療を受ける場合は、治療計画について歯科医に相談してみましょう。

医療費控除を活用する

高額な医療費の支払いがあったときは、確定申告の医療費控除で還付を受けましょう。

医療費控除は、(保険金などで補填される金額を差し引いたうえで)1年間で10万円(所得金額が200万円未満の場合は所得金額の5%)以上の医療費を支払った場合に、確定申告をすることで控除が受けられる制度です。

医療費控除の上限額は200万円です。

自分の医療費や通院費、生計を共にする配偶者や親族の医療費と通院費、付き添い人の交通費、医薬品の購入費用などが医療費控除の対象です。

領収書が発行されない公共交通機関を使って通院した場合は、「いつ・誰が・どの医療機関にかかったか」ということをノートなどにまとめておき、資料として残しておきましょう。

歯の治療費が高額になったときはローンの活用もアリ

歯科医師OKサイン
自費診療の歯の神経治療は少なくとも数万円はかかります。

手元にお金がなく貯蓄もないような場合、どのようにお金を工面すればよいのでしょうか。

デンタルローン

歯の治療費が高額になった場合は、デンタルローンを利用する方法もあります。

デンタルローンとは、銀行や信販会社が提供している歯科治療専用のローンです。

提携先の歯科医院でデンタルローンに申込み、審査に通ることで利用できます。

デンタルローンの特徴は以下の通りです。

  • 自費診療が対象になる
  • 数回から数百回まで分割できる
  • 金利・手数料がかかる(金利は5.0%前後)
  • 利用は原則として1回で、追加借入れはできない
  • デンタルローンに対応していない歯科医院もある
  • 融資には1週間以上かかることもある
  • 非正規雇用の方は保証人が必要になることがある

デンタルローンの利用を検討するときは、歯の神経治療を受けようと思っている歯科医院がデンタルローンに対応しているか事前に確認しておきましょう。

カードローン

カードローンは、消費者金融や信販会社といった貸金業者や銀行が提供している個人向けの借入れ専用サービスです。

利用目的は自由であるため、歯の治療費にも充てられます。

利用には審査が必要です。

カードローンの金利相場は、消費者金融のカードローンの場合18.0%程度とデンタルローンに比べて高いものの、融資までにかかる時間が早く最短で即日融資が可能なのが特徴です。

自費診療で治療費が非常に高額になり返済にも時間がかかる場合にはデンタルローンを用い、保険診療またはすぐに返済できる程度の自費診療を受ける場合にカードローンを用いるといった具合に使い分けましょう。

一部の消費者金融業者のカードローンには、所定の条件を満たすことで、無利息期間が付与されるものがあります。

無利息期間を上手に活用すれば、無利息または少額の利息でローンを利用可能です。

まとめ

虫歯が神経にまで達すると、何もしていなくても非常に強い痛みを感じることでしょう。

そうなれば、早急に治療を受ける必要があります。

歯科医院によっては、クレジットカード払いやデンタルローンなどに対応していない可能性もあります。

治療を受けるときには現金を用意しておくほうがよいでしょう。

消費者金融のカードローンは即日でお金を借入れられるものも多いため、歯に痛みがでていて、すぐにでも歯科医院を受診したいときにはおすすめの借入れ方法です。

プロミスのカードローンは最短3分で即日融資が可能で、無利息期間もあります。もちろん、申込みのタイミングや審査によって希望に添えない場合もあります。

プロミスなら無利息期間の開始日が初回利用の翌日のため、無利息期間を無駄にすることがありません。

神経治療が必要な虫歯があり、すぐにでも治療を受けたい場合にはプロミスでお金を借りてみてはいかがでしょうか。